
次男坊さんの夏休みの自由研究的なやつで絵本を書こうかぁということになりましたが
次男坊さんが話を作るのができん。ということになったのでボクがとりあえず考えてみました。
が、結局やらずじまいでお蔵入りになってしまいました。
が、このままほっとくのもなんなのでこちらでご紹介しちゃいますよ。
タイトルは「クワとツノ(仮題)」
コウテイホソアカクワガタの少年とコーカサスオオカブトのおっさんの物語です。
笑いあり涙ありのごくふつうのどっかで聞いたようなありふれたお話です。
小学生向け絵本用でちょっと長めなのでちょっとヒマだし読んでみようかな?
ってかたは下のコンティニューからどうぞ。
次男坊さんが話を作るのができん。ということになったのでボクがとりあえず考えてみました。
が、結局やらずじまいでお蔵入りになってしまいました。
が、このままほっとくのもなんなのでこちらでご紹介しちゃいますよ。
タイトルは「クワとツノ(仮題)」
コウテイホソアカクワガタの少年とコーカサスオオカブトのおっさんの物語です。
笑いあり涙ありのごくふつうのどっかで聞いたようなありふれたお話です。
小学生向け絵本用でちょっと長めなのでちょっとヒマだし読んでみようかな?
ってかたは下のコンティニューからどうぞ。
ここは森の中。
人間なんかめったにこないずっとずっと山の奥の森の中。
これはソコに住む一匹のクワガタのお話です。
そのクワガタは細なが~いクワを持つコウテイホソアカクワガタ。
名前はコウちゃん。
ちょっとストレートすぎるそのまんまな名前ですがしかたない。
だってコウちゃんのお父さんとお母さんがいろいろ悩んで思いをこめてつけたんだから
ソコはつっこまないでいてあげて。
さてそれは天気のいいある日のことでした。
いつものお気に入りの木に登ってお昼ごはんの樹液を吸っていると
「ブーン」
という音をたてて大きな黒い影が飛んできました。
その大きな黒い影はコウちゃんのちょっと上のほうにとまりました。
コウちゃんは目をこらしてその大きな黒い影をよく見てみました。
そして叫びました。
「あ、あれはコーカサスオオカブトさん!」
図鑑でしか見たことのないカブトムシを見つけて大興奮のコウちゃん。
「しかし東南アジア在住のコーカサスオオカブトさんがなぜこんなとこに?」
驚くのも無理はありません。
コウちゃんが住んでいるのはパプアニューギニアなのです。
普通に考えるとこんなとこにコーカサスオオカブトがいるはずないのですから。
そこでコウちゃんは恐るおそる話しかけてみました。
「コ、コーカサスオオカブトさんですよね?な、なぜこんなとこに?」
コーカサスオオカブトさんはすでにお食事中でしたが樹液を吸うのをやめてコウちゃんのほうを向いてボソっと言いました。
「道に迷った」
(えーっ!どんだけ迷ったらこんなとこまで飛んできてしまうんですかー!
コーカサスさんてバカー?)
とコウちゃんは思いましたがとても口には出せません。
だってコーカサスオオカブトと言えば図鑑でもトップにくるくらいのメジャーな大物。
ケンカも強いってのは誰でも知ってます。
コウちゃんは関わってはいけないと思い
「そうですかぁ大変ですねぇ。ボクちょっと用事を思い出したのでこの辺で失礼しますぅ、ごゆっくりぃ」
とそそくさと飛び立ちました。
「ふぅ、ビックリしたなぁ。ヤバイヤバイ」
と一安心したのもつかの間、後ろからさっき聞いたあの羽の音が。
「ブーン」
(えっ?あれ?なんかついてきてるし・・・気づかないふりしとこう)
でもコーカサスオオカブトはどこまで飛んでもついてきます。
(ヤだなぁ、どうしたいんだ?だんだんイライラしてきたぞ)
気が弱いくせに実はチョー短気なコウちゃん。
この状況にガマンできなくなってきました。
(もういいやっつけちゃる!)
コウちゃんはUターンをしてコーカサスオオカブトに向かって突っ込んでいきました。
「ゴーン!」
正面衝突!
コーカサスオオカブトはまっさかさまに墜落!
地面に叩きつけられて動かなくなってしまいました。
「どうだ!オレのほうが強いんだぞ!ウォー!」
コウちゃんは倒れているコーカサスオオカブトのところへ行って雄たけびをあげました。
しかし興奮冷めやらぬコウちゃんの目にあるものがとまりました。
「あ、あれは・・・」
それはコーカサスオオカブトの手に握り締められたコウちゃんの水鉄砲でした。
「もしかして、これを届けるためにボクを追っかけてきてたの?・・・それをボクは・・」
コウちゃんは自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに気づきました。
「ちゃんと話をすればよかった・・こんないいひとになんてヒドイことをしてしまったんだぁ・・」
コウちゃんは泣き出してしまいました。
ワンワンワンワン・・
いつまでも涙は止まりません。
しばらく泣き続けていましたがふと見るとコーカサスオオカブトの胸にキラリと光るペンダントを見つけました。
そのペンダントにはロケットがついていました。
コウちゃんは恐るおそるそのロケットを開けてみました。
「カチャ」
中には写真がありました。
「やっぱり・・この人の家族のみなさんじゃんかぁ・・もう最悪ぅ」
そうそこに写っていたのは彼と彼の奥さん、そして二人のかわいい子供たちでした。
「もうダメ耐えられない・・・オレムリ」
コウちゃんは今まで以上に泣き出しました。
ワンワンワンワンワンワンワンワン・・・
いつまでもいつまでも涙は止まりません。
どれくらいの時間泣いていたのでしょう。
いつの間にかコウちゃんは泣き疲れて眠ってしまっていました。
「オイ・・オイ・・起きろ、オイ」
誰かの声でコウちゃんはコウちゃんは目を覚ましました。
「えっ・・」
目の前にはあの死んでしまったはずのコーカサスオオカブトの大きな角が!
「うぁー!オバケ出たー!ごめんなさーい!許してー!」
ビックリして大声で叫びながらそこらじゅうをグルグル走り回るコウちゃん。
パニックです。
「ゴン!」
コウちゃんは大きな角で叩かれました。
「うるさい。落ち着け」
とコーカサスオオカブトのオバケは言いました。
「ひゃーごめんなさいー!成仏してくださいー」
コウちゃんは怖いやら痛いやらワケが分かりません。
「成仏しない。オレ死んでないから」
するとコーカサスオオカブトのオバケは言いました。
コウちゃんはブルブル震えながらコーカサスオオカブトのほうを見ました。
「あれ?足が六本ある・・オバケじゃない・・どおしてぇ」
そうです。コーカサスオオカブトは死んでいなかったのです。
オバケじゃないコーカサスオオカブトは言いました。
「強いし」
コーカサスオオカブトはそこに落ちていた水鉄砲をコウちゃんに手渡しました。
「忘れ物にご注意」
彼はそう言って飛び立ちました。
コウちゃんは呆然としながら
「さすがコーカサスオオカブト・・最強かも」
とつぶやきました。
それから何日かたったある日のこと、コウちゃんがハンモックに揺られながら空をボーっと見ていました。
すると遠くのほうに大きな黒い影が飛んでいるのが見えました。
「あっ!コーカサスさん!・・・まだ道に迷ってる・・大丈夫か?・・」
コウちゃんは考えました。
「ヨシ!今度はボクがコーカサスオオカブトさんを助けるぞ!水鉄砲を届けてもらった恩を返すんだ!」
コウちゃんはコーカサスオオカブトに向かって飛び立ちました。
「ブーン!」
がんばれコウちゃん!
人間なんかめったにこないずっとずっと山の奥の森の中。
これはソコに住む一匹のクワガタのお話です。
そのクワガタは細なが~いクワを持つコウテイホソアカクワガタ。
名前はコウちゃん。
ちょっとストレートすぎるそのまんまな名前ですがしかたない。
だってコウちゃんのお父さんとお母さんがいろいろ悩んで思いをこめてつけたんだから
ソコはつっこまないでいてあげて。
さてそれは天気のいいある日のことでした。
いつものお気に入りの木に登ってお昼ごはんの樹液を吸っていると
「ブーン」
という音をたてて大きな黒い影が飛んできました。
その大きな黒い影はコウちゃんのちょっと上のほうにとまりました。
コウちゃんは目をこらしてその大きな黒い影をよく見てみました。
そして叫びました。
「あ、あれはコーカサスオオカブトさん!」
図鑑でしか見たことのないカブトムシを見つけて大興奮のコウちゃん。
「しかし東南アジア在住のコーカサスオオカブトさんがなぜこんなとこに?」
驚くのも無理はありません。
コウちゃんが住んでいるのはパプアニューギニアなのです。
普通に考えるとこんなとこにコーカサスオオカブトがいるはずないのですから。
そこでコウちゃんは恐るおそる話しかけてみました。
「コ、コーカサスオオカブトさんですよね?な、なぜこんなとこに?」
コーカサスオオカブトさんはすでにお食事中でしたが樹液を吸うのをやめてコウちゃんのほうを向いてボソっと言いました。
「道に迷った」
(えーっ!どんだけ迷ったらこんなとこまで飛んできてしまうんですかー!
コーカサスさんてバカー?)
とコウちゃんは思いましたがとても口には出せません。
だってコーカサスオオカブトと言えば図鑑でもトップにくるくらいのメジャーな大物。
ケンカも強いってのは誰でも知ってます。
コウちゃんは関わってはいけないと思い
「そうですかぁ大変ですねぇ。ボクちょっと用事を思い出したのでこの辺で失礼しますぅ、ごゆっくりぃ」
とそそくさと飛び立ちました。
「ふぅ、ビックリしたなぁ。ヤバイヤバイ」
と一安心したのもつかの間、後ろからさっき聞いたあの羽の音が。
「ブーン」
(えっ?あれ?なんかついてきてるし・・・気づかないふりしとこう)
でもコーカサスオオカブトはどこまで飛んでもついてきます。
(ヤだなぁ、どうしたいんだ?だんだんイライラしてきたぞ)
気が弱いくせに実はチョー短気なコウちゃん。
この状況にガマンできなくなってきました。
(もういいやっつけちゃる!)
コウちゃんはUターンをしてコーカサスオオカブトに向かって突っ込んでいきました。
「ゴーン!」
正面衝突!
コーカサスオオカブトはまっさかさまに墜落!
地面に叩きつけられて動かなくなってしまいました。
「どうだ!オレのほうが強いんだぞ!ウォー!」
コウちゃんは倒れているコーカサスオオカブトのところへ行って雄たけびをあげました。
しかし興奮冷めやらぬコウちゃんの目にあるものがとまりました。
「あ、あれは・・・」
それはコーカサスオオカブトの手に握り締められたコウちゃんの水鉄砲でした。
「もしかして、これを届けるためにボクを追っかけてきてたの?・・・それをボクは・・」
コウちゃんは自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに気づきました。
「ちゃんと話をすればよかった・・こんないいひとになんてヒドイことをしてしまったんだぁ・・」
コウちゃんは泣き出してしまいました。
ワンワンワンワン・・
いつまでも涙は止まりません。
しばらく泣き続けていましたがふと見るとコーカサスオオカブトの胸にキラリと光るペンダントを見つけました。
そのペンダントにはロケットがついていました。
コウちゃんは恐るおそるそのロケットを開けてみました。
「カチャ」
中には写真がありました。
「やっぱり・・この人の家族のみなさんじゃんかぁ・・もう最悪ぅ」
そうそこに写っていたのは彼と彼の奥さん、そして二人のかわいい子供たちでした。
「もうダメ耐えられない・・・オレムリ」
コウちゃんは今まで以上に泣き出しました。
ワンワンワンワンワンワンワンワン・・・
いつまでもいつまでも涙は止まりません。
どれくらいの時間泣いていたのでしょう。
いつの間にかコウちゃんは泣き疲れて眠ってしまっていました。
「オイ・・オイ・・起きろ、オイ」
誰かの声でコウちゃんはコウちゃんは目を覚ましました。
「えっ・・」
目の前にはあの死んでしまったはずのコーカサスオオカブトの大きな角が!
「うぁー!オバケ出たー!ごめんなさーい!許してー!」
ビックリして大声で叫びながらそこらじゅうをグルグル走り回るコウちゃん。
パニックです。
「ゴン!」
コウちゃんは大きな角で叩かれました。
「うるさい。落ち着け」
とコーカサスオオカブトのオバケは言いました。
「ひゃーごめんなさいー!成仏してくださいー」
コウちゃんは怖いやら痛いやらワケが分かりません。
「成仏しない。オレ死んでないから」
するとコーカサスオオカブトのオバケは言いました。
コウちゃんはブルブル震えながらコーカサスオオカブトのほうを見ました。
「あれ?足が六本ある・・オバケじゃない・・どおしてぇ」
そうです。コーカサスオオカブトは死んでいなかったのです。
オバケじゃないコーカサスオオカブトは言いました。
「強いし」
コーカサスオオカブトはそこに落ちていた水鉄砲をコウちゃんに手渡しました。
「忘れ物にご注意」
彼はそう言って飛び立ちました。
コウちゃんは呆然としながら
「さすがコーカサスオオカブト・・最強かも」
とつぶやきました。
それから何日かたったある日のこと、コウちゃんがハンモックに揺られながら空をボーっと見ていました。
すると遠くのほうに大きな黒い影が飛んでいるのが見えました。
「あっ!コーカサスさん!・・・まだ道に迷ってる・・大丈夫か?・・」
コウちゃんは考えました。
「ヨシ!今度はボクがコーカサスオオカブトさんを助けるぞ!水鉄砲を届けてもらった恩を返すんだ!」
コウちゃんはコーカサスオオカブトに向かって飛び立ちました。
「ブーン!」
がんばれコウちゃん!
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